ABOUTエコ.プレスバインダーとは
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エコ.プレスバインダーの特徴
始めに
エコ.プレスバインダーの特徴
本機の特徴は、上下2枚の歯の間に紙を挟み、上歯を上下させ、加圧することにより綴じる機械で、針金・糊・糸・接着剤等の副資材を一切使用せず、又熱も使用しておりません。
従来から、接着剤や水等を加圧又は加熱して、紙を綴じる方法は、特許としていくつか許可されていますが、実用されているのはごく一部です。
本機の開発により、従来の製本方法とは全く違った製本方法を世に提供する事になり、折から地球環境を守り、CO2削減を世界共通の目標としている今日、材料を使用しないで物が作れると言う究極のエコ製品なので、後述の多少の欠点は有りますが、この欠点を補って余りある、価値ある製品だと自負しております。
皆様の御協力により、今後多くの企業が採用に傾き、共にCO2削減の一端を担っていただきたいと考えております。
綴じの原理
1.どうしたら綴じられるか?
- 紙に圧力を掛け、紙に伸びの大きい部分と小さい部分を作り、伸びの大きい部分が伸びの小さい部分に侵入する事により絡み合わせています。
- 伸びの大きい部分と小さい部分を作るのは、歯型の形状です。上下同じ歯では無く、歯の形状を微妙に変える事により、伸びの違いを作っています。
- 確認方法としては、本を開く方向に引っ張れば、強力に絡み合っていますが、縦方向から引っ張れば、絡みがほどけます。
- 但し、何らかの理由で、一度外圧で紙が伸びている部分は、再度伸ばして綴じようとしても、綴じは弱くなる。
- 紙そのものが変形しない限り、綴じ部は経年変化する事は有りません。
2.綴じられる紙と綴じられない紙
綴じにくい紙を、ひと口で紙の名称や厚さで断定することは出来ません。 なぜならば、世の中には無数に紙の種類があり、我々も全ての紙を綴じて見た訳では有りません。又、綴じにくい紙を何種類も、公立の紙試験場に依頼し様々な分析をしましたが、決定的な要因を見つける事は出来ませんでした。今迄の様々な実験結果から、抽象的な言い方ですが、下記の様な物が綴じにくいと考えます。
- 塗工面の厚さより原紙が薄い物
- 押したら伸びるより先に切れる物(どんなに薄い紙でも、切れないで伸びる物はOKです)
- 極端に塗工の厚い物~アート紙の一部(塗面が歯にくっつき、綴じられなくなる)
- 歯が紙の表面に接触した時、すぐに孔が明く物(孔が紙粉となり、歯にくっつき綴じられなくなる)
- 歯の深さの125%以上の物(紙質により、220%位迄綴じられる物もある)
- 1枚の紙の厚さが0.15㎜以上のもの(紙質により2.5㎜まで可能)
- 表面にニスなどの滑りやすい塗工がされている物
- 綴じ可能だが、紙粉が歯に付着する物
但し、イ)紙厚・紙質により歯型を交換(A.B.C.D.E 5種類あるが、標準はBのみ)
ロ)紙厚・紙質により圧力を再設定する(タッチパネル)
綴じの手順
1.上下2枚の異なった歯型の間に紙を挟み加圧する
但し、紙質や紙厚により、押し圧や歯型を変更する必要がある
A.歯型
(A)0.99 | 紙厚0.5~1.5 (枚数は関係ありません) |
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(B)0.66 | 紙厚0.3~0.85 (枚数は関係ありません) |
(C)0.44(イ) | 紙厚0.2~0.55 (枚数は関係ありません) |
(D)0.44(ロ) | 紙厚0.2~0.50 (枚数は関係ありません) |
(E)0.30 | 紙厚0.1~0.35 (枚数は関係ありません) |
B.圧力の掛け方 出荷時にプログラムしてある
紙の表面を破らない様に、歯(上)が表面に接触する寸前から徐々に圧力を増す様にしてある
C.圧力(最高圧)を掛けている時間
0.02秒~0.3秒 紙質や紙圧により差が有る
タッチパネル上で任意に設定出来るが、長くすると時間当たりの冊数が減る
D.圧力の設定
紙圧や紙質により異なるので、1冊試し綴じをして、綴じ強さを確認して圧力を決める
タッチパネル上で任意に設定出来る
2.圧力を掛ける事により、どうなるのか?
上下の歯の形状が違うので、圧力を掛ける事により、紙の伸びる部分と伸びない部分を作り、お互いを絡み合わせる事により綴じる事が出来る
従って折った方向(本を開く方向)に引っ張ると、紙質によっては針金より強いが、直角方向から引っ張ると絡みがほどけてはがれる(試験表有り)
3.綴じるときのテクニック
圧力の調整や圧力の掛け方はもちろんですが、綴じる時の目安は、表面(内側・外側共)に孔を明けないで中身を綴じる事である
圧力を掛けて紙を伸ばして絡ませるので、伸びる前に紙が破れたのでは、紙を綴じることは出来ない
破れた部分が紙粉になり、歯に付着して綴じられなくなる時もあります
4.1度綴じた紙は紙その物が大きく変化しない限り、1度綴じた物は簡単にはほどけない
4-1.歯の寿命
500万冊~1000万冊 再研磨は不可能(予想)
機械の仕様
1.機械の種類 |
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2.歯の種類 |
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3.歯の使用長さ | 10mm 〜 25mm | ||||||||||||||||||||||||
4.歯の使用個数 | 1〜6個(標準は4個) 片側3箇所綴じのセンターカット可 但し、天地380㎜以上430㎜以下 |
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5.歯の最小ピッチ | 75mm以上 | ||||||||||||||||||||||||
6.綴じの最大厚さ | 1.5㎜ 迄 (紙質により差有り) ※枚数は関係ありません |
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7.1枚の紙厚 | 0.05㎜ ~ 0.15㎜ | ||||||||||||||||||||||||
8.用途 |
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機械の欠点
- スピードが遅い(最高7,000冊/H 中綴じインラインの時)
- 後半分の見開きが狭くなる(中綴じ製本の時)
- 歯型の跡がつく
最後に
この機械及びこの機械から生まれる製品は、究極のエコ製品です。
従来の針金や糊綴じの本と、単純にコストや見栄えを比較するのではなく、エコ製品としての価値観をユーザーに認識してもらう事が重要です。
最近、印刷業や製本業では、紙のリサイクルに関連したFSCマークやグリーンプリンティングマーク、あるいは水無しインクのマーク、更にはLED乾燥等による環境に配慮した印刷物を生産していることをアピールしている企業が増加していますが、残念ながら紙や印刷がエコでも、最後の製本が針金や糊で作られていたのでは効果が半減です。エコ印刷にはエコ製本を採用して企業イメージを高められる様、切に望んでおります。